意味
「青天の霹靂(せいてんのへきれき)」とは、晴れた空に突然雷が鳴るように、予想もしなかった出来事が突然起こることを意味する慣用句です。
思いがけない出来事や寝耳に水の事態が発生した際に使われます。特にネガティブな意味合いを持つことが多いですが、時には思いがけない幸運や突然の良いニュースを表現する場合にも用いられます。
語源
この表現の語源は自然現象に由来します。「青天」は晴れた空、「霹靂」は激しい雷鳴を意味します。
晴天の日に突然雷が鳴ることは稀で驚くべき現象であり、それが予期せぬ出来事の比喩として使われるようになりました。
中国の古典『荘子』の「雷霆、必発於地奇々然、豈待我哉」(雷鳴は必ず地より発し、奇々然たり、豈に我を待たんや)という一節が元になったという説もあります。
この一節は、自然現象は人の都合を待たずに起こるという意味を持っています。
使い方
「青天の霹靂」は、主に以下のような状況で使われます。
- 予想外の知らせや出来事
「彼の突然の退職発表は、社内では青天の霹靂だった。」 - 思いがけない幸運
「無名の彼が国際コンクールで優勝したのは、青天の霹靂のような出来事だった。」 - 寝耳に水の事態
「長年勤めた会社の突然の倒産は、従業員にとって青天の霹靂だった。」
「〜のような」「〜だった」などの形で使われることが多く、「青天の霹靂で」のように副詞的にも使われます。
類語
「青天の霹靂」と似た意味を持つ表現には以下のようなものがあります。
- 寝耳に水(ねみみにみず):寝ている時に耳に水をかけられたように突然驚かされること
- 晴天の霹靂(せいてんのへきれき):「青天の霹靂」とほぼ同じ意味
- 電撃的(でんげきてき):雷のように突然で強烈なさま
- 唐突(とうとつ):突然で不意なさま
- 寸時(すんじ):あっという間
- 思いもよらない:全く予想していなかった
- 突如として:突然に
- 予期せぬ:前もって期待していなかった
反対語
「青天の霹靂」の反対の意味を持つ表現としては、以下のようなものが挙げられます。
- 順当(じゅんとう):順序や道理にかなっていること
- 想定内(そうていない):予想の範囲内であること
- 必然(ひつぜん):必ず起こるべくして起こったこと
- 予想通り:前もって考えていた通りになること
- 着々と:順調に物事が進むさま
- 徐々に:少しずつ進むさま
- 漸進的(ぜんしんてき):少しずつ進歩するさま
まとめ
「青天の霹靂」は、予想もしない出来事が突然起こる様子を表現する日本語の慣用句です。
中国の古典に由来し、長い歴史を持つ表現ですが、現代の日常会話や文章でも頻繁に使われています。
突然の出来事に驚いた際に、この表現を使うことで、その衝撃の大きさを効果的に伝えることができます。
お読みいただきありがとうございました。